VBTとは
velocity-based training の略称で
日本語では
速度を基準としたトレーニング
という意味になります。
従来の1RMを測定しその割合から負荷を決定するやり方を
(PBT)percentage-based training
と言います。
重量など何キロと設定している方はPBTをやっていることになります。
技術の発達によって、トレーニング中の1repごとの速度を
計測し、即座にフィードバックすることが可能になったことにより
新しい視点からトレーニングの負荷を設定することができるようになりました。
実際、アスリートにとってパワー(速度×力)の向上は
ほぼすべての競技で必須になってきます。
負荷がかかった状態での速度を測ることで
RFD(力の立ち上がり)やSSC(爆発的なパワー)など
今まで以上にトレーニングの効果を出せるのではないかと
考えられます。
この研究によると、
18歳から27歳の男性16人を
PBTを実施するグループ
VBTを実施するグループ
の2グループに分け
6週間のトレーニングを行いました。
- バックスクワット
- ベンチプレス
- オーバーヘッドプレス
- デッドリフト(1RM測定)
- カウンタームーブメントジャンプ
を実施。
VBT群は挙上速度が20%落ちたらセットを終了しています。
結果
最大筋力
最大筋力の増加は以下の通りです。
バックスクワット(VBT 9%、PBT 8%)
ベンチプレス(VBT 8%、PBT 4%)
オーバーヘッドプレス(VBT 6%、PBT 6%)
デッドリフト(VBT 6%)
最大筋力はVBTが多く増加しています。
ジャンプ力
カウンタームーブメントジャンプでは、
VBT群のみ5%の増加をしました。
トレーニング量
トレーニングの総挙上量は、
重量 × 回数 × セット数
で算出されます。
大まかに多ければきついトレーニング
少なければ楽なトレーニング
と判断できます。
このトレーニングの総挙上量は、
VBT群の方が少なかったと出ています。
つまり、速度で負荷を設定することで
疲労の蓄積を抑え、かつ最大筋力向上に効果があるとう結果です。
個人の感想
この研究から加速度計を導入してウエイトトレーニングをやっていったほうが良いと感じます。
アスリートにおいてスピードは必要不可欠です。
力の立ち上がりの速さを鍛えるにはスピードへの意識が大事です。
自分がどのような筋肉を鍛えたいのか?
アスリートであればスピードを求めてその上に力が乗ってくると最高ですね。
素早い筋発揮で使える筋肉をつけていけるといいです。
またVBT(速度を基準にした)トレーニングにおいて総挙上量が少なかったのもアスリートにおいてメリットがあります。
シーズン中は疲労がたまりやすく、パフォーマンスが落ちてしまいます。
疲労蓄積を防ぐためにも有効なトレーニングになるのではないかと感じます。
また、スピードは小学生や中学生のうちからつけておくといいです。
将来の伸びしろが一気に上がるでしょう。
全世代に必要とされるトレーニングになると思います。
引用
Comparison of Velocity-Based and Traditional Percentage-Based Loading Methods on Maximal Strength and Power Adaptations
https://journals.lww.com/nsca-jscr/FullText/2020/01000/Comparison_of_Velocity_Based_and_Traditional.6.aspx
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