近年、VBTというものが浸透してきています。
VBTとは・・・ 速度ベースのトレーニングになります。 従来の1RMを用いた重量ベースのトレーニングをPBTといいます。 アスリートには、加速度や力の立ち上がり(RFD)が必要ということで機械の進歩と同時に開発されたトレーニングになります。
VBTについての説明や、具体的な効果に関してはこちらに記事にしておりますのでご覧ください。
VBTの中で用いられるVCLというプログラム変数について説明していこうと思います。
VLCってなに?
VLC(Velocity Loss Cutoff)とは、
VBT トレーニングの効果は「速度」が決める 著:長谷川裕
スピードが失われた時点でそれ以上のレップを継続しない方法
従来のPBTでは、
- 種目の選択
- 種目の配列
- 重量
- 反復回数
- セット数
- 休息時間
- 頻度
によって目的にあった負荷を設定しております。
速度の低下に関係なく、決められた反復回数を決めてトレーニングを実施していきます。
VBTでは、VLCを設定して速度の低下率に応じてそのセットを終了させていきます。
具体的な例
例えば、スピード向上を目的としたトレーニングをしたとします。
バックスクワットを40kgで実施しております。実際にPUSHと言うデバイスを使用してその場でフィードバックをしております。
後半にかけてスピードが低下しているのがわかりますね!
このセッションでは、VLCを10%と設定してセットの中で1番速度が出たベストレップをもとにしております。
ですので、ベストレップの加速度が1.2m/s•sとするとVLCが10%なので、1.08m/s•sを下回ったらそのセットを終了しています。
ただ、実際の現場ではデバイスの誤作動もあると思いますので、10%を下回った回数が2回連続で続いたらそのセットを終了しています。
目的別VLC
VLCは、トレーニングの負荷を決定する変数になりますので、目的に応じて数字を設定する必要があります。
今回、参考にさせていただいている書籍に掲載されている研究結果をまとめると以下の表のようになります。
VLCが小さい方がレップ数が減り、獲得したい速度でセッションを終了できることがわかります。それと同時に疲労の蓄積も防ぐことができます。
速度を上げていきたいという目的であれば、VLC20%いかがおすすめになります。
VLC40%では、速筋繊維の減少も見られたということで、スピード向上には向かないということが言えます。
私も、現在高校野球部にVBTを導入しておりますが、シーズン前ということでVLC10%でトレーニングメニューを作成し、スピードの向上を図っています。
ちなみに使用しているデバイスは、
S&Cコーポレーションの「PUSH2.0」という商品です。
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参考書籍
今回参考にさせていただいた書籍は、
VBT トレーニングの効果は「速度」が決める
著:長谷川 裕
になります。
詳しく読んでみたいという方は、下記にリンクを載せておきますね!
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